第130章 いいよ、通報しろ

「それが同じなわけないだろ!」

有岡健太は西川安菜の肩を支えながら、有岡里穂の前まで歩み寄った。

歯を食いしばり、里穂を見る目はまるで殺人犯でも見るみたいだった。

「安菜は被害者だ。じゃあお前は何だ? 安菜が最初からお前を害そうとしてたって言うなら、なんでお前は無傷なんだよ。有岡里穂、嘘をつくならもう少し本物らしくしろ! そこまで納得できないなら、いい。警察呼ぶぞ!」

言い終えるや否や、健太はスマホを取り出し、今にも通報ボタンを押しそうな仕草を見せる。

その指が発信に触れかけた瞬間、有岡隼人がすっと手を上げ、健太の手首をがしりと掴んだ。

「健太」

警告を含んだ低い声。だが健太は...

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